基本2
工事中
- 時間秩序, 先進, 遅延の関係について
- ヒルベルト変換/クラマース・クロニッヒ関係について
Green関数やそれに付随する物理量は時間秩序化されており、複素関数としての解析性は悪い。 Wickの定理が使用でき摂動計算では有用であるため、時間秩序化されたものを用いるが、解析性が良い関数にした方が良いこともある。 例えば、クラマース・クロニッヒ関係は, 実部(虚部)の情報から虚部(実部)を構築でき、数値計算上も計算を効率的に行う技術として使えるが、上半面も下半面でも正則でない時間秩序Green関数はそのままではKK関係が使用できない。 また、KK関係は数値計算精度を確認するバロメーターとしても使えるので、解析性の良い遅延・先進関数との関係を調べておく。
ヒルベルトの公式
先進, 遅延, 時間秩序の関係
は遅延, は先進を示す。
グリーン関数の場合
時間秩序化されていない場合, 場の演算子の反交換関係のプロパゲータが遅延(先進)グリーン関数。
フーリエ表示は、
となる。 は複素共役をとってをいれかえるという意味。 , は面での極の位置が、下半面(遅延)、上半面(先進)と分離されていてクラマース・クロニッヒ(KK)関係を満たす。
である。
密度応答の場合
密度応答関数は、時間反転対称性がある。
INFO
フェッター ワレッカの章末問題 と
自己エネルギーの場合
ヒルベルト変換
数値計算
主値積分があるが、基本は通常の数値積分方を使う。ただし発散点を数値的に扱わないようにする。 データ点はにあるとして, 近接のデータ点までの中間地点を ととする。
- 第ゼロ近似
通常は虚部(実部)と同じメッシュ点に対して実部(虚部)を計算する。